30.「自店に問題はない」と8割の従業員が思っていた事例

今回は、ホテルと飲食店を経営されている会社さまの改善事例をご紹介します。
初めて訪問した時、多方面で改善が必要で、正直大変だなと感じていました。

ですが、改善前の従業員アンケートの結果は、8割が「現状に問題なし」と回答されていました。
正直、この状態に問題を感じていないこと自体が、「大問題だ!」と思いました。

この事例から、まずは「自店の問題に気づく」ことが大切と感じました。

上記の画像は、ホテルのゴミ捨て場の画像ですが、カミソリが棚にちょい置きされています。
ごみ箱は、物ごとに設置されていますが、フタが開けにくい、手が届かない、容量がいっぱいなど、従業員の使い方に関する問題が見受けられました。


もし万がいち カミソリの刃から感染をした場合、重篤な症状を引き起こす可能性もありますので、大変危険な状態です。
ですが、従業員の皆さまは、現状に関して「問題なし」の回答・・・。


整理整頓、改善整理作業スタート前に、従業員の皆さまが日ごろ感じている
「不便」
「おかしいな?」
「もっとこうすればいいのに?」
と感じていることは、「自店舗の問題」であることに気づいてもらうことが必要と感じました。


問題を放置してきた従業員の皆さまの考えには、このようなことがありました。
・言ってももムダ
・これまで言っても何も変わらなかった
・不便だけど何とかなる


これまでさまざまな取り組みや、声を上げてきた方が潰されることの繰り返しで、従業員間のコミュニケーションが悪く、意見が通らない風通しの悪さが原因でした。


ですが、関わらせていただいた約4カ月で、職場も人間関係も劇的に変わることができました。

 

画像左)ビフォー & 画像右)アフター



画像左の木製の備品庫の棚ですが、棚の奥行が深すぎて使いづらく、撤去することにしました。
(通路幅がなく、横歩きでモノの出し入れをされていました)
新たなスチール棚を4本いれ、定位置、定品、定量を皆さんと改善しました。


【改善の効果】
・責任者の人以外でも、どこに何がありか一目でわかり作業の効率が上がった。
・モノが探せず、同じ物を何度も発注していた経費的ムダを省けるようになった。
・従業員間のコミュニケーションも良くなり、離職が減った。
・毎月の棚卸が30分早く済むようになった。
・モノを整理整頓し、床置きがなくなり備品庫の出入りがしやすくなった。


私が、企業様に改善整理サービスを提供するようになって感じたことは、
「なんでこんなことに職場がなっているのか?」
「もっと楽に働けるのに」・・・でした。


私が、看護師として病院勤務をしている時は、「働きにくい」をいかに改善するか、スタッフ1人ひとりが常に考えて行動していました。

整理整頓ができている職場環境でしたから、少しでも空いた時間ができれば、スタッフが自発的に現状の改善、清掃に取り組んでいました。

時間が出来れば、次の業務の準備をしたり・・・一緒に働く仲間に思いやりを持って働いていました。


やはり、スタッフ間のコミュニケーションが良いことが重要です。
整理整頓ができていると、「モノ」で関係性が悪くなることはありません。


「整理整頓ごときで、人間関係がよくなるのか!?」とのお声も聞こえてきそうですが、
職場に問題があるなら・・・
人が辞めていく職場なら・・・
せめて、働きやすい環境に改善してみませんか?


今回の事例は、50年間変わらなかった職場が4カ月で変わった事例でした。
無理な改善の進め方ではなく、従業員の皆さまに寄り添う伴走型改善をご提供いたします。



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